アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、存在していた民営体育館を覆うように建設されたサイト-81██内に存在しています。SCP-XXX-JPは収容房内に設置された12台のCCTVカメラにより全方位から常に観察され、SCP-XXX-JP-1内部の録画、録音が常に行われます。加えて、SCP-XXX-JP-2と対話を行う場合は記録が義務付けられています。SCP-XXX-JP-1外に何らかの存在が出現したことは現状まで確認されていませんが、観察、及び対話を行う場合は必ず保安要員二名以上の立ち会いの上で行ってください。何らかの異常が発生した場合、プロトコル[解体処理]に基づきサイト全体の破壊が実行されます。SCP-XXX-JPは、SCP-XXX-JP-1の完全な融解、蒸発が確認され、無力化したと判断されました。SCP-XXX-JPの存在していた施設は解体が予定されています。
説明: SCP-XXX-JPは、██県██市の廃棄された民営体育館内に存在するスケートリンクです。稼働停止してから██年間この体育館は放置され廃墟化が進んでいましたが、解体業者である█████から財団フロント企業に「内部に巨大な氷の塊が出来ている」との通報があり、存在が発覚しました。
SCP-XXX-JPは、不明な理由によりリンク内全域を滑走可能な程度に凍結させており、リンク中央部には天井まで届く半径10mほどの巨大な氷塊を構築しています。これらは破壊が可能ですが、急速に元の形状へ回復します。復元を上回る速度での破壊は現在まで行えていません。SCP-XXX-JPの氷は通常に比べ、不純物がほとんど含まれていませんが、融解させて水分を抽出しようとしたところ揮発するように消滅したことが確認されています。このため、これらのサンプルの取得には失敗しています。氷塊の透明度は非常に高く、内部に展開された"部屋"を氷塊の一部分から観察することが出来ます。これをSCP-XXX-JP-1とします。
SCP-XXX-JP-1内は観察する限り、ロマネスク建築様式に似た技術を用いて作られた民家の一室に見えます。SCP-XXX-JP外部から、この"部屋"以外の要素を確認することはできません。また、内部にはコーカソイドの女性に近い容姿の、15歳程度とされる少女が観察されており、こちらに対して未知の言語でのコンタクトを図ります。これをSCP-XXX-JP-2とします。SCP-XXX-JP-2の声は氷塊に阻まれているにも関わらず、少しの空間的反響を伴って外部へ伝わることが確認されています。
SCP-XXX-JP-1、"部屋"の外部には現在未確認の異世界が展開されていると見られています。SCP-XXX-JP-2とのコンタクトによれば、「常冬の地が広がっている」との情報が得られており、SCP-XXX-JP-2以外にも人型の存在が多数存在していることがSCP-XXX-JP-2により示唆されています判明しました。また、どのようにしてそれら捕獲したかの証言は一切取れていませんが、「炎を吹く小さなコウモリに似た生物」、「三又に分かれた角を持つ子猪に似た生物」、「耳で滑空するウサギに似た生物」等の情報、及び映像記録がSCP-XXX-JP-2経由で取得されています。これらの不明な生物に関するレポートは別途の資料を参照してください。
SCP-XXX-JP-2は発見当初から財団職員に対しコンタクトを図っています。以下はコンタクト記録の一部です。
SCP-XXX-JP-2とのコンタクト記録-001(2013/12/25)
(ノック音)
██研究員:うわっ!?
SCP-XXX-JP-2:(未知の言語。██研究員の驚きに、SCP-XXX-JP-2も驚いている様子を見せている)
██研究員:き、君は一体。
SCP-XXX-JP-2:(未知の言語。後の解読により、自己紹介をしていたと見られる)
██研究員:あー、そうだな(ジェスチャーでの対応。口の前でバツ印を作り、肩を竦めて首を横に振ってみせた)。
SCP-XXX-JP-2:(何か言いかけたが、口を開きかけて俯いた)
██研究員:どうやら未知の言語を使っているようだ。分析し、コンタクトを図れるようにしてみよう。
SCP-XXX-JP-2:(首を傾げている)
██研究員:言語分析用の機材を用意する。少し待っていてくれ。
SCP-XXX-JP-2:(首を傾げている)
<ログ終了>
SCP-XXX-JP-2とのコンタクト記録-005(2014/2/21)
██研究員:さて、ようやくある程度の会話が可能になって来たな。
SCP-XXX-JP-2:わたし、はなせる、たのしい。
██研究員:それは良かった。では改めて聞こう。君は何者だね?
SCP-XXX-JP-2:わたし、ロエ。わたし、かがみ、あなた、たち、みえた。
██研究員:なるほど。つまり、我々が君の部屋の鏡から見えたと。
SCP-XXX-JP-2:ん。
██研究員:君は、こちらとそちらが繋がる理由か何かを知っていたりはするのか?
SCP-XXX-JP-2:わかんない。
██研究員:そうか。
SCP-XXX-JP-2:プライバシー。
██研究員:えっ?
SCP-XXX-JP-2:プライバシー、わたし、ないと、おもう。こっち、かがみ、からしか、みえない。のに。
██研究員:(三秒間の沈黙)あー、ああ、うん。それは、その、本当に申し訳ない。
SCP-XXX-JP-2:いい。けど、もっと、はなして、ほしい、です。あなたの、こと、とか、そっち、の、こと、とか。
██研究員:もちろん。その代わり、今後も君の居る世界についてもっと教えてくれ。
SCP-XXX-JP-2:(頷く)
<ログ終了>
SCP-XXX-JP-2とのコンタクト記録-012 抜粋(2014/5/21)
██研究員:調子はどうだい、SCP-XXX-JP-2。
SCP-XXX-JP-2:その名前で、呼ぶの、やめてくれません?
██研究員:すまないな。何度も伝えてるが、そういう決まりなんだ。
SCP-XXX-JP-2:むー。それで、今日は、何を聞きたいんです、か?
██研究員:この間は君の居る所の季節について聞いたね。今日は、君以外の人間について教えてほしいんだが。
SCP-XXX-JP-2:(沈黙)
██研究員:どうしたんだい。
SCP-XXX-JP-2:答えたくない、です。
██研究員:それはまた、どうして。
SCP-XXX-JP-2:あの人たち、私を、嫌いだから。
██研究員:嫌い? それはまた、どうして。
SCP-XXX-JP-2:(三秒間の沈黙)そんなの、知らない。
██研究員:わかった。この質問はやめよう。では、普段は何をしてるのか教えてもらえないか。
SCP-XXX-JP-2:それ、前も聞かれた、よ?
██研究員:あー、すまない。では、えー、そうだな。
<抜粋ログ終了>
██博士からの提起:██研究員に関して、最近SCP-XXX-JP-2との不必要な歓談が増えているように思います。SCP-XXX-JP-2は今の所ただの少女として観察されていますが、SCPオブジェクトを通じて交流している未知の存在であることは変わりません。██研究員のSCP-XXX-JP担当からの解除を提言します。
サイト-81██管理官からの回答:危険性の確認が取れるまで██研究員の担当解除を却下します。観察対象であるSCP-XXX-JP-2の心理状態を鑑みると、██研究員を担当から外すことが情報の収拾、あるいはオブジェクトの保全において有効とは思えません。現状を維持してください。
SCP-XXX-JP-2との最終コンタクト記録-044(2014/12/24)
██研究員:やあ、SCP-XXX-JP-2。
SCP-XXX-JP-2:私はロエ。わかってるでしょう?
██研究員:ああ、わかってる。君とのやり取りも……もう44回目だ。
SCP-XXX-JP-2:だから、名前で呼んでほしいって言ってるのに。
██研究員:(三秒間の沈黙)そういう、決まりだからな。
SCP-XXX-JP-2:もう。ねえ、私も大分そっちの言葉が話せるようになったよ。██。私そっちに行ってみたいの。
██研究員:ああ(四秒間の沈黙)。それは、そう、出来れば良いなとは思う。
SCP-XXX-JP-2:きっと、そっちは凄いんでしょう? ██が教えてくれたもの。私、四季がどんなものか知りたい。
██研究員:ああ。
SCP-XXX-JP-2:それに、今日は皆がプレゼントを渡したり貰ったりする日だっても言ってたよね。そういうの、やってみたいんだ。
██研究員:(沈黙)
SCP-XXX-JP-2:私の世界みたいに、いつも寒かったりしないんでしょう? きっと、██みたいに優しい人がたくさん居るから暖かいのね。私、██と一緒にあなたの世界を歩いてみたい。
██研究員:今は(五秒間の沈黙)、冬だからな。こっちだって、きっと寒いぞ。
SCP-XXX-JP-2:でも、絶対こっちよりは楽しいよ。だから、もしそっちに行けたらよろしくね。
██研究員:(涙ぐみながら)ああ、もちろんだ。
SCP-XXX-JP-2:██、どうしたの?
██研究員:すまない。すまない……少し……少し、落ち着かせてくれ。
SCP-XXX-JP-2:あの、██。私、そういえばね、あなたに見せたいものが。
(██研究員、SCP-XXX-JP-2の静止を聞かず退室する)
SCP-XXX-JP-2:██!
<ログ終了>
██研究員はこの後、自己申請により他職員とのコンタクト担当の交代を申し出ました。申請は██研究員に対するカウンセリング等も考慮して審議中ですが、2014/12/24のコンタクトは一時中断、延期され、2014/1/5に改めて行われることになりました。2014/12/25、SCP-XXX-JPは無力化されました。以下は無力化事案発生時のSCP-XXX-JPの録画記録です。
SCP-XXX-JP無力化事案直前記録(2014/12/25)
(遠方から響いて来ると思われる怒声と、何かの押し寄せる轟音)
(SCP-XXX-JP-2、眠っていたが目を覚まし、辺りを見回す)
SCP-XXX-JP-2:なに?
(SCP-XXX-JP-2の部屋の外部で、扉を叩く猛烈な音が響く)
SCP-XXX-JP-2:(沈黙。体を縮めて布団に身を潜めている)
(突然にSCP-XXX-JP-2の部屋の扉が打ち壊され、斧、槍、松明等を携えた防寒着姿の男達が罵声を上げながら大量に雪崩れ込む)
(男達により、SCP-XXX-JP-1内部が破壊され始める)
SCP-XXX-JP-2:や、嫌、私何も(雑音)(悲鳴)(打擲音)。
(声は騒音に阻まれ聴こえてこない)
(悲鳴)
(ここでSCP-XXX-JP-2の部屋の鏡が侵入者に割られたと見られる。こちらからの観察は一切不可能となり、SCP-XXX-JP-1内部に部屋が映されることは無くなった)
<ログ終了>
補遺001:2014/12/31、SCP-XXX-JP-1は突如融解を開始、液体に戻るなり瞬間的に蒸発。5分前後で完全に存在していた形跡を消し去りました。
補遺002:無力化事案記録の音声データに残されていた罵倒を解析したところ、「氷の魔女を殺せ」というワードが抽出されました。SCP-XXX-JP-2の持っていた特異性と関連があると見られていますが、詳細は不明です。SCP-XXX-JPには以降一切の特異性が見られず、通常の建造物として解体されることが決定しました。近日中にフロント企業への引き渡しを予定しています。
補遺003:2015/1/5、██研究員はSCP-XXX-JPの無力化事案記録を視聴後、SCP-XXX-JP情報についての記憶処理を申請しました。申請は審議中です。██研究員は、カウンセリングの受診後に記憶処理の申請を却下しました。██研究員は現在SCP-███-JP担当となっていますが、SCP-XXX-JPに関する情報の管理は現在も行っています。SCP-XXX-JPについて問い合わせが行いたい場合、██研究員に申請を提出してください。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは世界中のありとあらゆる物理的平面上に存在しており、収容出来ません。出来ることならば、常にSCP-XXX-JPの影響下にあることへ自覚を持ち、自身の行動に誤りが無いか常に意識してください。
説明: SCP-XXX-JPは、あらゆる物理的平面上において存在する白線に介在するミームです。これらを認識すると、「白線を踏んで歩きたい」という弱い強制力が働きます。これらは認識するその瞬間瞬間にはとても弱いものですが、蓄積されるにつれ、その衝動は次第に大きくなります。
大抵の場合、歩けるようになる、あるいは家屋外で遊ぶようになった小児は多くのSCP-XXX-JPを見ることで強制力が活性化、小学校へ上がるまでの数年の間にSCP-XXX-JPのミームから受ける影響は非常に強くなります。これらのSCP-XXX-JPからもたらされる強制力により負傷、死亡した児童は、毎年██████人に及んでいます。
SCP-XXX-JPの影響は、小学校を卒業し、中学校中学年から高学年の間に微弱になっていくことが判明していますが、これらの影響により発生していると見られる事件、事故は、年齢を隔てず毎年多数発生しています。
SCP-XXX-JPの脅威は、白線を踏みたくなる点ではなく、「SCP-XXX-JPの影響を受けている」ということが自他問わず全く分からないことです。そのため、全国で起きる交通事故による傷害、死亡事件の██████件以上がSCP-XXX-JPの影響下にあると見られており、加えてそれらはSCP-XXX-JPが原因と断言し切れないのが特徴です。
白線であるSCP-XXX-JPは、日本中、及び世界中に点在しています。そして、我々人類にとってこれは切っても切り離せない存在であり、収容する事自体が決して不可能なものです。これらのミームは黒板上にも、テープで貼られた目印にも、施設内の誘導線、線路上にさえ存在します。
加えて我々自身には、その効果を受けていることが決して自覚できません。SCP-XXX-JP、それ自体が潜在的に大変な脅威であるということを我々は強く留意すべきなのです。
補遺:
アイテム番号: SCP-600-JP
オブジェクトクラス: Euclid Keter
特別収容プロトコル: SCP-600-JPは、元々存在していた区域が一般立入禁止とされているため、現状の管理は財団フロント企業に一任されています。何かしらの問題があった場合、近隣のサイト-81██から人員が派遣されます。また、現在も研究中であるため、研究要員を常に3名以上、保安要員を1名以上待機させてください。現在SCP-600-JPはサイト-81██により周囲を完全に覆われています。内部の気温はプロトコル[温暖化]に基づいた管理機器、空調設備により常に20℃以上に保たれ、SCP-600-JPの影響範囲幅の拡張を防いでいます。SCP-600-JP周辺の急激な温度変化、及び封じ込め違反の可能性が確認された場合、プロトコル[辺獄]に則りサイト-81██底部が爆破され、サイト全体を地下████mに降下、地熱での管理への切り替えが予定されています。
説明: SCP-600-JPは、鹿児島県████における一般立入禁止の森林にて、森林管理業者████により「人も居ないはずなのにどこからか歌が聴こえる」との通報が地元警察にあり、財団エージェントにより調査、発見された、20mに及ぶ幹回りを持つ巨大な未知の樹です。セコイア(Sequoia sempervirens)に近い特徴を示していますが、全くの不明種です。周辺地域にて同種の樹木は発見されていません。SCP-600-JPは地面に接する根に近い位置に直径3mほどの樹洞を持ち、その内部に"部屋"の存在が確認出来ます。これをSCP-600-JP-1とします。SCP-600-JP-1への進入は、樹洞内部に張られた氷塊によって完全に阻まれています。この氷塊の破壊は成功しておらず、SCP-600-JPからの分離にも成功していません。
SCP-600-JP-1内は観察する限り、ロマネスク建築様式に似た技術を用いて作られた民家の一室に見えます。SCP-600-JP外部から、この"部屋"以外の要素を確認することはできません。また、内部には、コーカソイドに見える容姿の少女が観察されています。これをSCP-600-JP-2とします。SCP-600-JP-2はこちらに対して未知の言語での会話、あるいは歌を歌う等のコミュニケーションを図りますが、その声は氷塊に阻まれているにも関わらず、少しの空間的反響を伴って外部へ伝わることが確認されています。
SCP-600-JP-1、"部屋"の外部には現在未確認の異世界が展開されていると見られています。SCP-600-JP-2とのコンタクトによれば、「常冬の地が広がっている」との情報が得られており、また、どのようにしてそれらを捕獲したかの証言は一切取れていませんが、「コウモリに似た火を吐く生物」、「三又に分かれた角を持つ子猪に似た生物」、「耳で滑空するウサギに似た生物」等の情報、及び映像記録がSCP-600-JP-2経由で取得されています。これらの不明な生物、世界に関するレポート、及び未知の言語に関する詳細は、別途の資料を参照してください。
追記:SCP-600-JP-2の歌の意味を理解する者が現実世界にある場合、周囲一帯を凍結させるほどの強力な冷気がSCP-600-JP-1より流入することが判明しました。現在その冷気はSCP-600-JP周囲█kmを完全に凍らせており、プロトコル[温暖化]により封じられていますが、凍結した区域を溶解させる試みの一切は成功していません。この封じ込めが何らかの理由で解かれた場合、現在では毎時█kmの速度でSCP-600-JPの影響範囲が拡大すると見られています。
SCP-600-JP-2とのコンタクト記録-001(2013/02/17)
(歌を歌うSCP-600-JP-2が外部より観察出来る。)
D-600-JP-1: あー、アレに声を掛ければ良いのか?
██研究員: そうだ。
D-600-JP-1: 了解。おい、嬢ちゃん。
SCP-600-JP-2: (驚いたのか、悲鳴を上げて飛び退く)
D-600-JP-1: うわ。待て、俺は何もしてねえぞ。
SCP-600-JP-2: ("部屋"の隅に縮こまり、人形らしい意匠のクッションを抱きしめている)
D-600-JP-1: こりゃ取り合ってくれそうにないな。
██研究員: そのようだ。
SCP-600-JP-2: (未知の言語。後の解読により拒絶を意味する言葉であったことが判明)
D-600-JP-1: 喋ったぞ。
██研究員: まあ、歓迎の挨拶ではないだろうな。
<ログ終了>
分析: 少なくとも会話での危険性は観測されない。氷塊への接触等においても特に問題は発現しなかった。Dクラス職員から██研究員による対話への切り替えを行う。
SCP-600-JP-2とのコンタクト記録-002(2013/02/18)
██研究員: こんにちは。
SCP-600-JP-2: (驚いた素振り。前コンタクト記録と同様、怯えたように氷塊前より遠のく)
██研究員: あー、驚かす気はないんだ。私は敵じゃない。(身振り手振りを交え笑みを浮かべる)
SCP-600-JP-2: (首を傾げ、未知の言語。警戒の色は先日よりは薄い)
██研究員: そうだ。私は君と話がしたいだけだ。(胸の前へ右手を持っていき、首を振る)
SCP-600-JP-2: (未知の言語を発し、氷塊に近付く。左手を上げ、同じく胸の前に持っていく)
██研究員: 意志の疎通を図る気はあるようだ。言語解析して会話を試みる。
SCP-600-JP-2: (未知の言語。我々に敵意の有無を聞いていたと見られる)
██研究員: 少し待っていてくれ。
SCP-600-JP-2: (首を傾げる)
<ログ終了>
補足1:上記コンタクト以後、音声からの言語解析により会話でのコミュニケーションが段階的に可能となりました。以下は、ほぼ問題なくコンタクトが可能となった後の記録です。
SCP-600-JP-2とのコンタクト記録-021(2013/07/28)
研究員からの発話は、SCP-600-JP-1側の言語により行われています。適宜読解しやすいよう日本語に置換済
██研究員: こんにちは、SCP-600-JP。
SCP-600-JP-2: (頬を膨らませて)私、ロエ。SCP-600-JP-2なんて名前じゃないです。
██研究員: すまない。そういう決まりなんだ。
SCP-600-JP-2: 決まり決まりって、似たような話ばっかりでうんざり。ねえ、またそっちのお話を聞かせて。
██研究員: ああ。構わないが、君もそちらの情報を教えてくれ。君の他に人は居ないのか?
SCP-600-JP-2: (5秒間の沈黙)居ないです。見たことない。
██研究員: そうなのか。では、君は一体今までどうやって暮らして?
SCP-600-JP-2: それは、その、お母さんが育ててくれたんです。でも、つい最近(俯く)。
██研究員: そうか。では、それはすまないことを聞いた。別の質問にしよう。
SCP-600-JP-2: ……はい。そうだ、空に浮かぶ島のお話はしましたっけ。
██研究員: いや、まだ聞いていない。
SCP-600-JP-2: じゃあ今日はそのお話をしますね。
<ログ終了>
分析: SCP-600-JP-2から収集されているSCP-600-JP-1の情報については、別途資料を参照のこと。なお、SCP-600-JP-2に数度聴取した限り、全ての情報には同一性が見られ、少なくとも誤った情報を我々に与えているわけではないと推測される。引き続きコンタクトを図る。
SCP-600-JP-2とのコンタクト記録-028(2013/09/01)
██研究員: こんにちは、SCP-600-JP。
SCP-600-JP-2: ロエだってば。
██研究員: ああ、わかってる。
SCP-600-JP-2: わかってるなら言ってくれればいいのに。
██研究員: 何度も言うが。
SCP-600-JP-2: (言葉を遮って)そういう決まりなんでしょ?
██研究員: そうだ。あまり困らせないでくれ。
SCP-600-JP-2: はーい。
██研究員: ところで、ひとつ聞きたいことがあるんだが。
SCP-600-JP-2: なんですか?
██研究員: 君は我々と初めて出会った時、歌を歌っていたろう。あれをもう一度聴かせたりはしてくれないのか?
SCP-600-JP-2: (沈黙、俯く)
██研究員: どうした?
SCP-600-JP-2: いや。歌いたくない。
██研究員: それはまた、どうして。
SCP-600-JP-2: (5秒前後の沈黙)皆、凍っちゃうから。
██研究員: 凍る?
SCP-600-JP-2: 私が歌うと、雪が降るの。とても強い雪。初めはそれだけだったのに、皆(俯く)。
██研究員: (間を置いて)だが、君は初めて我々と接触していた時も歌っていたろう。
SCP-600-JP-2: (3秒間の沈黙)お母さんに教えてもらった、大切な歌だから、時々歌いたくなるの。それに、もうここに私以外の人は居ないから。だから、歌っても平気。
██研究員: そうなのか。では、また私達に聴かせてもらうことは?
SCP-600-JP-2: (間を置いて)だめ。
██研究員: 何故だい?
SCP-600-JP-2: それはその、だって、(10秒前後の沈黙)は、恥ずかしいから。
██研究員: (苦笑して)それは残念だ。いつか聴かせてくれると嬉しい。
SCP-600-JP-2: (5秒ほど沈黙した後、頷く)
<ログ終了>
補遺1:2014/01/21、コンタクト直前に突如SCP-600-JP-1より冷気の流入が確認され、研究員█名、管理スタッフ█名が死亡する事案が発生しました。これによりEuclidからKeterへの再分類が行われ、特別収容プロトコルの更新が行われました。以下はインシデント直前のレポートです。
(常時記録のCCTVカメラにより、SCP-600-JP-2の様子が観察出来る)
(不意に歌を歌い始める。この時点で変化は見られない)
(歌唱に夢中になっていると思われるが、この時点で██研究員が現れる)
(██研究員、歌に聴き入るように氷塊の近傍へ近付く。近付くにつれ、歩みが遅くなる)
(SCP-600-JP-2、異変に気付く。その時点で██研究員が転倒。既に凍結していた影響で砕け散る)
(SCP-600-JP-2、悲鳴を上げる。直後、SCP-600-JP-1より急速に冷気が流入する様子が見られる)
(周囲気温の激変により生じた温度差の影響でCCTVカメラが破損。映像は途絶えた)
(暫し、SCP-600-JP-2の謝罪、懇願が続くが、音声も遅れて途切れる)
<ログ終了>
補足2:この後、凍結範囲は███mに至り、建築部隊い-8("一夜城")により急遽一時的な再収容が敢行され、侵蝕範囲の食い止めに成功、最終的にSCP-600-JP影響下の範囲は█kmとなりました。この際、█名の建築部隊員が凍結に巻き込まれ死傷しています。
補遺2:インシデント時のSCP-600-JP-2の歌声を分析した結果、この影響と見られるSCP-600-JP周辺ヒューム値の急激な増加が認められました。初回コンタクト時、カント計数機は基準値前後を示していたため、現実世界側に「SCP-600-JP-2の歌の意味を理解出来る人間」がある場合、このような現実改変が発生すると推測されています。維持管理コストに加え、広域現実歪みに対する危惧を考え、█████████を用いた封じ込めは却下されます。
以下、ディスカッションのログ。
tokage-otokotokage-otoko 9 Jan 2015, 13:33
現在では毎時█kmの速度でSCP-XXX-JPの影響範囲が拡大すると見られています。
修正し忘れですかね。
記事はあまり面白いと思えませんでした。このSCPは哀れですが、それを強く訴えかけるわけでもなく、話の流れもありがちなものであり、また少女型のSCPは多すぎて正直辟易しています。
ひねりが足りないので、ましてや少女型なのですからもっとひねられていないと、すくなくとも私は心を惹かれませんでした。
Last edited on 9 Jan 2015, 18:21 by tokage-otoko もっと見る
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k_u_m_ak_u_m_a 9 Jan 2015, 14:11
downというほどではないと思うのですが、upをする程「クる」ものもありませんでした。
個人的には、「意外性」が殆ど無いな、と感じました。
少女型SCPは個人的には飽きてないのですが、本記事においては
「木の中で」「氷に阻まれ」「歌を歌い」「周囲を凍らせる能力を持つ」「異世界の」「少女」と、「ああ、少女型なんだろうな。やっぱり」といった感想を持ちました。
(ボーイミーツガール型の少年向けシナリオならば美味しいと思います)
交流を持ったこちら側の人員が悲劇的な結果になるのも、この手のお話としてありきたりだと思います。
もっと意外性を、例えば、氷に阻まれて部屋にいるのは筋骨隆々のおっさんで、部屋の中で刀鍛冶をしているとか。鼻歌歌うとやっぱり周囲のものが凍る。火が凍ってたまんねぇなこりゃとか愚痴ってる。とか。
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KiryuKiryu 9 Jan 2015, 14:41
401-JPの別バージョンっぽいな、という気がしました。話の方向性がおんなじ印象。
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Jan-U-AryJan-U-Ary 9 Jan 2015, 16:53
これをketerクラスに分類するには少し脅威が足りないかな、と思われます
敵意・害意がある訳でもなく、むしろ人類に対してある程度の協調性を持っている、というのが理由です
これがバリバリに敵意むき出しで、寧ろ積極的に氷の世界の拡張を図っているのなら兎も角
「力が勝手に!うわああ!」と言うような印象しか浮かびませんでした
セコイアに似た樹木にどういった役割があるのかも見えませんでした
SCP-600-JP-1、"部屋"の外部には現在未確認の異世界が展開されていると見られています。
と言うのも、少し理解が及びません
我々の世界と、SCP-600-JP-1から見た世界は別のもの、と言うことでしょうか
Last edited on 9 Jan 2015, 17:01 by Jan-U-Ary もっと見る
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Ikr_4185Ikr_4185 9 Jan 2015, 18:22
私はボーイミーツガール系の記事も割と好みなのでuvしました。
ただもし「無害だと思っていたら、接触を繰り返す内にやがて危険性が発覚した」という点を推すならば、もう少し必要な要素を絞った上で、発覚に至る経緯の″途上″の部分を今より更に緻密に順序立てて記述する必要があると思います。
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nekomiya_guunekomiya_guu 10 Jan 2015, 19:14
様々なご指摘、ご意見等ありがとうございます。
一度は書いてみたいオブジェクトとして挑戦してみましたが、及ばぬ部分が多いことを痛感致しました。
皆様のアドバイスを参考に改稿してみたいと思います。ありがとうございます。